足が『第二の心臓』と呼ばれることをご存知ですか?
血液は、心臓から足まで運ばれ、さらに足から心臓へ重力に逆らってポンプのように血液が流れていく…という形になっています。
そのため、足は血液循環において重要な役割を持っており、足からの血流がよくなれば、体が温まり全身の血液循環が良好になるという理由から第二の心臓と呼ばれているのです。
血液をしっかり循環させるには、足の筋肉が必要不可欠になります。
若い人は基礎体力もあり足の筋肉も毎日動かしているので問題ないのですが、60代になると筋肉量が低下するため、意識して足の筋肉を鍛えないといけません。
その筋肉を作る方法としてウォーキングなども良いのですが、人によっては場所・季節・時間などで様々な不都合が生じる人もいるでしょう。
それが長続きしなくなる、よく言う三日坊主になってしまう一つの理由になることもあります。
それらを解消するために、わずか一畳の広ささえあれば時間も場所も特に関係なく、手軽に足の筋肉を作る方法を、修行した空手を参考にして選んでみました。
今回は空手暦30年以上の私が「立っているだけで足の筋肉を鍛えられる空手の立ち方」を紹介します。
60代から手軽に出来る空手流『足の鍛え方』
空手では下半身の強さが、とても重要で、古くから先人たちが様々な稽古方法を確立してきました。
その空手の稽古の中では普段の生活で、あまり使うことの無いような立ち方や足の動きをたくさん取り入れています。
今回は、いきなり激しい運動ではなく『立ち方』のみで行う空手式健康法とでも言う、カンタンなやり方を紹介してみましょう。60代の運動不足な方でも出来ますし、筋力の弱い女性でも出来る方法です。
「『空手』って、あの柔道着みたいな格好で瓦を割ってる人たち?」
う~ん、そうですね。そんな認識の方もたくさん居ると思われます。
まったく興味のない人には危険な戦いをする武道だとか、ドラマの世界で悪役の空手家が主人公に最後は倒されてしまうようなイメージがあるかもしれません。
以前、会社のアルバイトの女性に「なんでそんな痛いことやってるんですか?」と聞かれたことがあります。
しかし私が空手を始めた30年以上前から比べれば、親が子供に習わせたいものとして、『空手』が上位に来たとか最近聞きました。
少年・少女の空手大会も盛んになり、それに伴って両親や兄弟、おじいちゃん、おばあちゃんが大会会場に来て応援する姿を見たりすると、「空手も変わったな」なんて思う時もあります。
オリンピック競技の候補に挙がったり、少しですが空手が身近に感じられる人が増えたのは間違いありません。
さて、今回推奨する『立ち方』は二つあります。
足の筋肉を鍛える立ち方1:騎馬立ち
一つは『騎馬立ち』(きばだち)という立ち方で名前の通り、馬にまたがった形になります。
つま先は両足とも正面に向け、肩幅よりやや広めに開き、軽く膝を曲げながら外側に向けます。
引用元:松濤會空手道HP
イメージとしてはガニ股に近い形です。
『騎馬立ち』は馬に乗って、鐙(あぶみ)に足を置いた状態のため、つま先は正面に向けるのです。
ちなみに言うと、その体勢でつま先だけを45度、外側に向けると『四股立ち』(しこだち)という名前の立ち方になります。
『四股立ち』は名前を聞けばすぐにわかると思いますが相撲から来ています。
下半身の形が決まったら上半身は前かがみにならないように、しっかり背筋を伸ばして前を見ます。
空手ではよく言うのですが『臍下丹田』(せいかたんでん)、つまり簡単に言えば『下腹』のことなんですが、そこに力を入れます。
この時、呼吸はゆっくりと細く、長く丹田を使って吐いてみましょう。
決して息を止めたりしないでください。
手は軽く太モモの上に置いておくと良いでしょう。
この形を30秒から始めます。
もしそれが楽に出来るようであれば時間を延ばすのではなく足の開く幅を数センチ広げてみてください。
腰の位置が数センチ下がり、足に今まで以上の負荷がかかることになります。
足の開く幅の最大は肩幅の約2倍までにしてください。
それが出来るようになっってから10秒づつ延ばしていきます。
1分出来れば十分です。これは相当キツいと思いますので無理は禁物です。
足の筋肉を鍛える立ち方2:前屈立ち
さらにもう一つの立ち方を提案します。
『前屈立ち』(ぜんくつだち)という名前の立ち方です。
『前屈立ち』は足を肩幅に開き、右足を一歩まっすぐ後ろに下げ、つま先は45度外側へ向けて膝を伸ばします。
左足の膝はゆっくり曲げます。
これも上半身は『騎馬立ち』のように前かがみにならないように、しっかり背筋を伸ばし、丹田に力を入れて前を見ます。
両手は前に出ている左足の太モモの上に置きます。
左足に体重がかかりますので最初は太ももがすぐに、ブルブルふるえてくるのがわかります。
自分では解かりづらいかもしれませんが上半身が左右どちらかに傾いていることがよくあります。
時々誰かに見てもらったり、それでなければ鏡で見てみる必要があります。
これも30秒からはじめ1分まで出来れば十分となります。
左右の足は同じ負荷を与えるために、片方が済んだら足を変え、今度は右足を前に出した『前屈立ち』にしてみます。
慣れてきたら前後の歩幅を少しずつ広げます。
これも数センチ腰が下がることになって負荷が大きくなります。
あまりあせらず無理のないよう、楽に出来る歩幅から始めるのがコツです。
左右同じ負荷をかけることが重要なのです。
空手が健康に良い理由について
これは私の空手の先生のまた先生が言っていたことです。
スポーツには片方だけ酷使するモノが多く、特に球技によく見られる。
例えば『野球』、『バレーボール』、『テニス』、『バドミントン』あたりを指していると思われます。
これらを長くやっていると、筋肉の発達がアンバランスになり将来、体の不調をきたすと言っていました。
『走る』ことや『水泳』は比較的左右均等に力を使うので良いのだが、出来ることなら『空手道』を選んで欲しいということを言っていました。
たしかにその通りだと私も思います。
しかし、その先生の本音は、運動の才能がある若者は、みんな野球に取られて行ってしまうというヒガミが、そう言わせたという少し笑える話が伝わっています。
その当時はまだサッカーのJ-1も始まっていない頃で、高校野球の選手たちを見て運動神経の良い子供らはプロがある野球に取られてしまう。
どうにかして空手に来てくれないかな、なんて思っていたようです。
私は以前、バドミントンを部活で一生懸命やってきた人、学生時代からずっとテニスをやってきたテニスコーチの腕を見る機会がありました。
利き腕の太さが一見して違うのがわかりました。
ちぐはぐに発達するのは、当然、腕だけではすみませんよね。肩の筋肉、背中の筋肉、足の筋肉、すべて繋がっていますし影響します。
最近テレビでダルビッシュ投手は練習中に左投げをしているという話を聞きました。
素人目で見ると、他の左投げ投手に勝るとも劣らない球威で投げるそうです。
もちろん左右の体のバランスを考えて行っているのは言うまでもありません。
そうしたことから「空手は筋肉を左右バランス良く鍛える事ができる優秀な運動」という言葉は、ヒガミからとはいえ、真実を突いた言葉だと私は思っています。
興味を持った方は、是非、運動として空手道を取り入れてみてください。今回紹介した騎馬立ち、四股立ちは60代の方でもすぐ実践できて、気軽に足を鍛えられるのでオススメですよ。
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